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2015.03.11更新

弁護士の神尾です。

 

遺言書は、大きく分けて自分で書くもの(自筆証書遺言)と公証人と協力して作っていくもの(公正証書遺言)の2種類があります。

遺言書の作成を依頼されることもありますが、私は今まで1件も自筆証書遺言を勧めたことはありません。

 

これから何回かに分けて、どうして自筆で遺言書を書いてはいけないのかを述べていきます。

 

第1回目は、「自筆」をする範囲についてです。

 

民法は、「自筆」について、以下のように定めています。

 

968条1項

・・・遺言者が、その全文、日付および氏名を自書し、これに印を押さなければならない。

 

この条文から明らかなように、遺言書の「全文」を自分で書かなければなりません。

例えばパソコンで本文を作ってプリントアウトして名前を書いたものは、無効です。

 

訂正の仕方は後日に回を改めて説明するつもりですが、「全文」を手書きすると考えただけでも、気持ちが萎えます。

遺族に宛てた手紙ぐらいならまだやる気も起きますが、

不動産や預貯金をきちんと特定して(地番や口座番号等も通常記載します)、誤記もないようにして・・・

などと考えていくと、かなり「全文の自筆」というのはハードルが高いことが分かります。

 

このように、書く手間や誤記のリスク等を考えたとき、自筆証書遺言は止めた方がよいということができます。

 

次回以降もさらに、自筆証書遺言の面倒さを述べていきます。

これらの面倒さを耐えてがんばって作成してもなお、無効と主張されるリスクもあるというのが、最終的な結論になります。

 

では、もう何回かお付き合いください。

投稿者: 彩の街法律事務所

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