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2014.07.31更新

弁護士の神尾です。

 

痛ましい事件が起きました。

高校生が高校生を殺害するという事案、それも両者が女性であるというのは、センセーショナルに取り上げられています。加害者の家庭環境、遺体損壊状況など、その一つ一つが奇異なものとして、マスコミの報道が過熱しています。

 

裁判員対象の重大事件や少年事件を日々こなしている弁護士の視点から、この事件の今後の展開を予想してみます。

あくまで法律的に手続がどう進んでいくかを説明していきます。証拠をみることができませんので、マスコミの報道をベースにしながらも、客観的にこうなっていくだろうと予想していくことにします。

手続の流れをみていくことで、少年法のあり方にも踏み込めたらとも思っています。

 

何回かに分けて書きます。まずは向こう数か月どうなるか、を書きたいと思います。

 

逮捕

まず、女子生徒は「緊急逮捕」されました。この緊急逮捕とは何でしょうか。

http://www.asahi.com/articles/ASG7W2WD0G7WTOLB004.html

 

「逮捕状持って来い!」

ドラマでよく耳にします。これは、憲法上法律上の要請で、令状(逮捕状)がないと人を逮捕できないと決まっているからです。

 

ただ、一定の重大犯罪については、十分嫌疑があって、放置しておくと逃走してしまうなどの状況があれば、令状なしで逮捕することが認められています。これを緊急逮捕といいます。

そして、事後的に逮捕状を用意するのです。

 

今回の事件でも、捜査員が女子生徒の部屋を訪ねると被害生徒が血だらけで倒れており、マンション敷地内で女子生徒を確保したという報道どおりであれば、嫌疑があり、逃走してしまうおそれもあるでしょうから、緊急逮捕が認められたということになります。

 

逮捕すると、まずは警察の取調べがあります。警察は原則48時間以内に、身柄を検察庁に送るかどうかの判断をします。

 

勾留

多くの事件では、48時間以内、つまり逮捕の翌日か翌々日までに、身柄等を検察庁に送ります。

これをマスコミ用語で「送検」と呼ぶこともありますが、厳密には法律用語ではありません。

 

検察庁は、身柄等を受け取ってから24時間以内に勾留請求をするかどうか決めます。勾留というのは、裁判所が出す、10日間(延長されると+10日間)身柄拘束をしていいよ、という決定のことです。

 

これも多くの事件では、送検されたその日に勾留請求を行い、裁判所がその日のうちに勾留決定を出します。

 

鑑定留置

10日か20日取調べを受け、検察官が起訴するかどうかを決めます。未成年の場合は家裁に送ります。

 

ただ、この取調べ期間では、どういう処分を下したらよいか分からないときがあります。精神疾患があるかないか、それが犯行にどう影響していたかなど、専門家である精神科医に調べてもらう必要がある場合があります。

 

その場合、この10日か20日の取調べ期間をいったん中断し、鑑定留置という制度を利用します。

これは、その名のとおり精神鑑定等の鑑定をするための制度です。多くの事件では、数か月間認められ、精神科医の問診や検査を受けて、精神疾患の有無やその影響等を鑑定します。 

このとき、鑑定医側の都合等で、鑑定留置期間が延長されることもままあります。

 

今回の事件では、ほぼ確実に鑑定留置となると思います。事件の大きさもさることながら、その犯行態様の異常性、犯行前の異常行動、供述状況などからいっても、専門医の判断がなければ処分を下せないだろうと容易に予想できるからです。

なお、ここでいう供述状況などは、あくまでマスコミ報道であることや、その報道の中に捜査機関が意図的にリークさせている情報も含まれている可能性があることは、十分に注意すべきでしょう。

また、鑑定医は、捜査機関が決めるので、場合によってはその中立性を疑うべき場合もあります(大都市での事件なら鑑定医もたくさんいるのですが、少し地方にいってしまうと学問的派閥等、様々な問題をはらむ場合もあったりします。ただ、あくまで専門家ですので、中立的にやっていただける先生が多いですし、犯罪という性質上非常に優秀な先生が担当する方が多いともいえます)。

 

そして、この鑑定結果(出るのは数か月後だと思います)が待たれるところですが、私の感覚だといわゆる減刑事由には当たらないのではないか、という感触です。

その辺の話を含め、2回目に続きます。

投稿者: 彩の街法律事務所

2014.07.30更新

弁護士の神尾です。

 

バツイチを隠したい、切実な願いです。相続絡みでいうと、認知したことを妻にばれたくない、という文脈で出てきます。

戸籍に書かれちゃう事項を、隠すなんてできるのでしょうか。

 

魔法の移記

戸籍は、転籍(本籍を移すことです)をすると、新しく戸籍が作られます。このとき、実は、全ての記載事項が新戸籍に引き継がれるわけではないのです。つまり、いくつかの事項が、転籍によって消えてしまうのです。

この記載事項を引き継ぐことを移記といい、移記されないものは消えていくということになります。

 

では、どのような事項が引き継がれるのでしょうか。

 

戸籍法施行規則39条1項2号は、引き継ぐものとして、以下のものを定めています。

「嫡出でない子について、認知に関する事項」

 

つまり、認知された子の側の戸籍については、「認知されたよ」という記載は移記される、すなわち消えないことになります。

 

逆に、認知した親の側の戸籍については、「認知したよ」という記載は移記されない、すなわち消えてしまうということになります。

 

あらまあ、何と魔法のような制度でしょう。

 

魔法はいつか解ける、それも死後に

ただ、この魔法は表面的なものなのです。記載が引き継がれないというだけで、旧戸籍には依然として書かれ続けます。

だから、例えば旧戸籍を取り寄せると、ばっちり認知が出てきてしまいます。

 

旧戸籍を取り寄せる状況、これはどのようなときでしょう。弁護士業界としてよくみるのは、そう、相続のときです。

奥さんが住んでいた家を登記するために遺産分割協議が必要になって、そのときに相続人の確定が必要になって、旧戸籍を取り寄せるとそこには・・・

なんて展開です。

 

魔法はいつか解けるもの。

一時的な魔力に惹かれても、そのしっぺ返しは死後に訪れます。

投稿者: 彩の街法律事務所

2014.07.24更新

弁護士の神尾です。

 

急にご親族が亡くなると、心の準備をしていても慌てるものです。他のご親族への連絡、お葬式の手配、役所への届出・・・

落ち着いたころにふと思います。「おじいちゃんは、遺言書いていたかしら?」

 

「相続が揉めないように遺言を作っておきましょう」とは、よく言われることです。もっとも、実際に遺言を作ったとしても、親族に伝える必要はありません。ですから、お亡くなりになった方が遺言を残されていたのか、実務上よく問題になります。

では、どうやって遺言があるか調べるのでしょうか。

 

自筆でお書きになっていた場合

自筆でお書きになっていた場合には、残念ながら何とか探すしかありません。経験上、家の仏壇の中、貸し金庫の中など、いくつか可能性が高そうなところはあります。こういったところを探していただくことになります。

 

なお、金田一耕助の世界みたいに、「弁護士に預けて相続人の前で開封」なんてことは、現代ではほとんど聞いたことがありません(検認手続等については、別の機会に)。

 

公証役場でお作りになった場合

公証役場でお作りになった場合には、一定の条件が揃えば、お近くの公証役場で検索することができます。これを遺言検索システムなんて呼ぶこともあります。

そして、最終的に遺言の中身を見るには、原則として作られた公証役場まで出向く必要があります。

 

「おじいちゃんは遠方にいたから、きっと公証役場も遠いよ・・・」「検索してみたらとんでもなく遠方だった・・・」という場合、ご安心ください。

検索から遺言の中身の調査(閲覧謄写といいます)まで、弁護士に委任することができます。そして、遠方まで行かなくて良い裏技もあったりして・・・。裏技については別の機会にしますが、まずはお気軽にご相談いただけると助かります。

 

お亡くなりになると、本当に多くの手続をこなす必要が出てきます。ただ、お亡くなりになって1年間が、一つのリミットです。この理由についてはまたもや別の機会としますが、「落ち着いたらお早めにご相談」というのが、相続で損をしない鉄則です。

投稿者: 彩の街法律事務所

2014.07.23更新

これから弁護士ブログを更新してまいります。

よろしくお願い致します。

投稿者: 彩の街法律事務所

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